調査・報告

(1)次年度以降の診療の質の担保に資する全陽子線治療実施施設のアンケート調査を行い、現状の臨床研究基盤の整備状況を把握する(清水・白土)。粒子線治療施設がJASTROの指針に従って、陽子線治療ネット(仮称)の全例登録のデータベースに正しく登録していく体制を促進し、問題点があればその是正をする。各疾患・病態毎に、各施設の予定症例数を把握し、できるだけ早く陽子線治療の臨床的意義を明確にするための資料とし、先進医療のスケジュールの改善を図る。

1 先進医療Aに関して、学会指定のデータベースに全症例の登録を行っているか、あるいはその準備が十分であるか。
2 施設訪問に関して、各施設の準備は整っているか
3 報告体制は「倫理指針」及び「先進医療の指針」に沿っているか
4 先進医療Aに関して、統一治療方針に従っているか
5 先進医療Aで認められいる、「すでに開始している臨床試験」はどの程度あり、それらは先進医療Aの枠組みの中でどのような割合か
6 先進医療Aに関して、共通化された同意説明書を利用しているか
7 先進医療Aに関して、学会に定期報告する準備が整っているか
8 新しい先進医療Aの枠組みの臨床研究の各陽子線治療38疾患・病態に関して、それぞれの予想症例数
9 先進医療Bの臨床試験に関する予想症例数
10 先進医療Bの疾患における選択基準を満たさない割合の予想

(2)上記に基づき、陽子線治療の全施設共同臨床研究への参加施設への、訪問調査プログラムを今年度中に策定する。陽子線治療患者のデータベースを活用し、同データベースから訪問調査に必要な項目を抽出し、訪問調査のプログラムを作成する(白土・桜井・秋元・村山・沖本)。

(3)訪問調査のプログラムで、先進医療Aの枠組みで登録する疾患群毎に調査するため、それぞれの研究グループを決定し、各グループ内で、既存治療との比較のために必要な、登録項目を決定し各疾患群ごとにEDCにて必要項目を登録可能とする(白土)。

(4)陽子線治療の施設にて、2016年5月以降、先進医療Aの枠組みで治療を開始している全施設の治療患者を、全例登録用のデータベースに登録する(白土・櫻井・秋元・村山・沖本・菊池泰裕・荻野 浩幸・荒屋 正幸・玉村 裕保・有村 健・脇 隆博・晴山 雅人)。

(5)データベース登録状況調査の結果を、各医療施設に報告するとともに、コンプライアンス上問題ない場合には、当該施設に「コンプライアンス保証書(仮名)」を発行する(白土)。

(6)各施設が「倫理指針」「先進医療」に関する指針、JASTROの指針に沿っていることは、各施設の責務であるが、これに従って、粒子線治療を行っていることを確認するために、施設訪問を行い、詳細な施設要件の調査を行う (白土・櫻井・秋元・村山・沖本)。

① 訪問する2施設を選定し、2施設を訪問し、調査をする。
② 訪問時に調査する項目を決定する。
③ 施設訪問調査の結果は、各医療施設に報告する。
④ 施設要件等に問題ない場合に日本放射線腫瘍学会が「基準順守保証書(仮名)」を発行する。

(7)訪問調査の結果のまとめは、成果物として陽子線治療ネット(仮称)ホームページ上に公表するとともに、日本放射線腫瘍学会に報告し、先進医療会議等からの求めがあった場合には、その内容を本学会が先進医療会議に報告する(白土)。

(8)本研究の成果物として、訪問調査プログラムの目的・実施方法を「陽子線治療ネット(仮称)」のホームページ上に公表する。

(9)研究事業の成果は、上記のアンケート・プログラム作成・実地調査に基づき、研究成果報告書を作成する。

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